「銀行員」と聞くと、安定していて給料も良い、そんなイメージを持たれがちですよね。
しかし、実際に働いていると、「このままでいいのだろうか?」と将来に不安を感じたり、日々の業務に「やってらんない!」と叫びたくなったりする瞬間はありませんか?
私自身、6年間銀行で働いた後、会計業界を経て、30代で未経験のIT業界へ転職しました。
友人からは「せっかく銀行に入ったのにもったいない」と何度も言われましたが、今では「辞める」という選択が間違っていなかったと心から思えています。
この記事では、私の実体験を基に、銀行を辞めたリアルな理由、辞めて本当に良かったこと、そして少しだけ後悔したことを正直にお話しします。
銀行を辞めるべきか迷っているあなたの、次の一歩を踏み出すための手助けになれば嬉しいです。
私が銀行を辞めた7つの理由
私が銀行を辞めたいと感じるようになった理由は、一つだけではありません。
日々の小さなストレスが積み重なり、最終的に「もう限界だ」と感じるようになりました。
ここでは、特に大きな要因となった7つの理由を紹介します。
1. 終わりなきノルマのプレッシャー
銀行員、特に営業担当にとって避けて通れないのが、厳しい営業ノルマです。
私が担当していたのは、住宅ローンや投資信託、保険、クレジットカードの契約など多岐にわたりました。
目標を達成すれば一時的な達成感はありますが、翌月にはさらに高い目標が設定される「終わりのないレース」に、心身ともに疲弊してしまいました。
未達成の月が続けば、上司から厳しい叱責を受けることもあります。
半期ごとに設定されるノルマには、事業融資額、資産運用(保険・投資信託)販売額、クレジットカード登録数、インターネットバンキング登録数、住宅ローン融資額など、さまざまな項目があり、毎日のようにノルマ達成率を詰められていました。
この「終わりのないプレッシャー」に心が疲れてしまいました。
2. プライベートを侵食する長時間労働と接待
銀行は基本的に定時では帰れません。
残業が常態化しているだけでなく、終業後の飲み会や休日のゴルフコンペ、取引先との付き合いなど、プライベートな時間の多くが仕事関係の予定で埋まっていました。
取引先の息子さんのサッカーを観に行ったり、一緒に釣りに行ったりもしましたね。
全ては営業ノルマ達成のために。
「仕事中心の生活」にどっぷり浸かる中で、「これは本当に自分のやりたいことなのか?」という疑問が日に日に大きくなっていきました。
ふと立ち止まったとき、「このままではいけない」と思うようになったんです。
3. 飲み会や付き合いで消えていくお金
給料は悪くないはずなのに、なぜかお金が貯まらない。
その原因は、頻繁な飲み会や付き合いのゴルフ、冠婚葬祭などの出費でした。
例えば以下のようなものが挙げられます。
•異動のたびに繰り返される飲み会
•上司に無理やりセッティングされる取引先との合コン
•定期的に開催されるゴルフコンペ
•取引先に依頼されて仕方なく購入する品々
飲み会ばっかり!身になってないものばかりです。笑
特に若手の頃は、断りたくても断れない雰囲気があり、自分の財布から出ていくお金の多さに頭を悩ませていました。
そもそも若手のころは給料もそれほど良くないですしね。
カードローン使いすぎて返済に追われている同期もいました。笑
4. 閉鎖的な人間関係と社内政治のストレス
銀行は昔ながらの縦社会が根強く、年功序列や学歴が重視される文化があります。
上司や先輩との関係、派閥、そして意味のない根回しなど、仕事そのものよりも人間関係に気を遣う場面が多く、精神的に大きなストレスを感じていました。
悪口や噂話が飛び交う環境に、「健全な精神で働き続けられない」と感じたのも事実です。
窓口業務では、理不尽なクレームや感情的な対応を迫られることも多く、「こちらに非がなくても謝り続けなければならない」といった経験に心をすり減らしました。
5. 顧客のためにならない商品の提案
「このクレジットカードを販売しても、本当にお客様のためになるのだろうか?」ノルマを達成するために、心から良いと思えない商品を提案しなければならないことに、強い罪悪感を覚えていました。
銀行は自社グループの金融商品を扱うため、顧客に提案できる商品の幅が狭いんです。
「このお客様の場合は〇〇が最適」と考えても、それを提案できないため、ジレンマを抱えていました。
6. 突然やってくる転勤のリスク
銀行員にとって、2~5年ごとの転勤はつきものです。
これは不正防止のためとされていますが、ライフプランを大きく左右する重大な問題です。
「来月から地方へ異動ね」と突然告げられ、引っ越しや住環境の変化に慌ただしく対応した経験がある方も多いのではないでしょうか。
家族や恋人がいる場合は、単身赴任や転校などライフプラン全体に大きな影響を及ぼすこともあります。
結婚や子育てを考え始めたとき、家族を巻き込む転勤のリスクを抱えながら働き続けることに、大きな不安を感じるようになりました。
このリスクを抱えながら働き続けるのは、子供にとっても、家族にとっても大きな負担だと感じました。
7. 銀行の外では通用しないスキルへの不安
銀行業務検定や証券外務員など、多くの資格を取得しましたが、これらのスキルのほとんどは金融業界でしか通用しません。
実際に転職活動をしてみると、金融業界以外ではあまり意味がありませんでした。
金融商品知識については自分の資産運用の役には立つかもしれませんが、仕事で役に立つことはないですね。
AIやフィンテックの台頭により、銀行の将来性に漠然とした不安を感じる中で、「このまま銀行にいても、市場価値のある専門性は身につかないのではないか」と考えるようになりました。
銀行を辞めてよかった7つのこと(メリット)

辞める決断は簡単ではありませんでしたが、今振り返るとメリットの方が圧倒的に大きいと感じています。
ここでは、私が特に「辞めてよかった」と感じる7つの変化を紹介します。
1. 家族との時間が増え、関係が良好になった
銀行に勤めていた頃は、残業や接待で帰りが遅くなるのが当たり前でした。
そのため、もし子供がいたら、一緒に過ごす時間が取れなかったと思います。
特に、子供が小さいうちは親と過ごす時間がとても大事です。
その貴重な時間を仕事に奪われるのは、自分にとっても子供にとっても辛い結果になったでしょう。
また、帰宅が遅いと、家族全体に負担をかけることになります。
例えば、パートナーが家事や育児を一人で担うことになり、負担が増え、家族との時間を持てないことが原因で家庭内のコミュニケーションが減ってしまいます。
2. 終わりなきノルマのプレッシャーからの解放
毎月の数字に追われる生活がなくなり、精神的に非常に安定しました。
「日曜の夜が憂鬱」ということもなくなり、心から休日を楽しめるようになりました。
日曜日の夜は本当にしんどかったですね。
しかも“半沢直樹“が日曜日に放送していたので、日曜日の夜から仕事をしている感覚でした。笑
それまでは、「社会人なら日曜日にメンタルが落ち込むのは仕方がない」と思っていましたが、実際に銀行を辞めて他の仕事をしてみると、そんなことは一切ありませんでしたね。
今は毎日ノルマで詰められることもないですし、そんなストレス一切感じていません。
3. 無駄な飲み会や付き合いの支出がゼロに
お金と時間を自分のために使えるようになり、貯金もできるようになりました。
銀行の飲み会やコンペはほぼ強制なので、プライベートな時間をかなり削られていた感覚です。
銀行を辞めてからはそういった無駄な付き合いはほとんどなくなりました。
辞めてからお金が貯まるようになったのは意外でした!
4. 転勤の心配がなくなり、将来設計がしやすくなった
腰を据えてマイホームの購入や子供の教育プランを考えられるようになり、将来への不安が軽減されました。
銀行では、数年ごとに転勤があるのが普通です。
転勤が決まると引っ越しを余儀なくされ、子供が学校に通う年齢になれば転校を伴う可能性も出てきます。
現在の職場では転勤の心配がないので、家族に安定した生活環境を提供できていることに安心感を覚えています。
子育て前に辞めておいて本当に良かったと心から思っています。
5. 人間関係のストレスからの解放
風通しの良い職場で、年齢や役職に関係なく意見を言い合える環境で働けるようになり、仕事が楽しくなりました。
銀行員に限らず、仕事を辞めることで、苦手な人間関係をリセットできるのは大きなメリットです。
人間関係が悪い状態ではモチベーションも上がらず、ストレスばかりが増えてしまうもの。
でも転職先によっては人間関係のしがらみは消えないことももちろんあるので要注意!
6. 自分らしいキャリアを築けるようになった
IT業界という新しい分野で専門性を高めることで、自分の市場価値を実感できるようになりました。
辞めた直後に感じたのは、圧倒的な解放感でした。
ノルマやプレッシャーから解放され、「自分の人生が自分のものに戻ってきた」と感じたのです。
不安が全く無かったとは言いませんが、それ以上に「これから新しい道を切り拓いていく」という前向きな気持ちが大きかったです。
銀行での経験も無駄ではなく、新しい仕事に活かせている部分もあります。
7. 「銀行員」という肩書で寄ってくる人がいなくなった
「お金を貸してほしい」といった、友人関係を悪化させるような頼まれごとがなくなり、健全な人間関係を築けるようになりました。
実際にこんな人がいました。
A子さん銀行で働いてるよね?融資してくれない?
T太くんA子さんみたいに銀行を通して借りようとするならまだしも、T太くんのように直接お金を借りようとする輩もいました!笑
普通に仲良くしていた(と思っていた)友人からお金を貸して欲しいと頼まれたのでかなり悩みましたが、結局貸しませんでした。
するとパッタリ連絡もなくなり、交友関係もなくなりました。
銀行を辞めて後悔したこと(デメリット)

もちろん、良いことばかりではありませんでした。
ここでは、私が銀行を辞めて少しだけ後悔したこと、つまりデメリットを正直にお伝えします。
一時的に収入が下がった
30代未経験での転職だったため、最初の年収は銀行員時代よりも下がりました。
しかし、スキルを身につけることで数年後には元の水準以上に回復しました。
僕は30代未経験でIT業界に飛び込んだので、初めは収入が下がることを覚悟していました。
実際に下がりはしましたが、それまでの経験と実際に働いていく中で工夫することで、収入は増えました!
福利厚生の質が低下した
寮や社宅、充実した保養所など、大企業ならではの手厚い福利厚生がなくなったのは少し残念でした。
大企業だったので福利厚生は充実していましたね。
寮や社宅はいい場所にあるのに安いし、旅行するときの特典たくさんあるし、会社所有のグラウンドあるし。
社会的信用の低下を実感した
クレジットカードの審査や住宅ローンを組む際に、「銀行員」という肩書の信用度の高さを改めて実感しました。
転職直後は少し苦労するかもしれません。
銀行を辞めるべきか判断する基準
ここまで読んで、辞めるべきかさらに迷ってしまった方もいるかもしれません。
一般的に、以下のような状況に当てはまる場合は、転職を検討する価値があると言われています。
辞めることを検討すべき人の特徴
銀行を辞めることを前向きに検討すべきなのは、以下のような状況にある人です。
ノルマや人間関係のストレスで、睡眠障害や体調不良が続いている場合は、健康を最優先に考えるべきです。
顧客本意ではない営業活動に強い違和感を覚え、仕事にやりがいを感じられない場合。
家族との時間や自分の趣味を大切にしたいと考えている場合。
家族の事情や子供の教育など、転勤によるライフプランへの影響が大きい場合。
銀行以外でも通用するスキルを身につけ、市場価値を高めたいと考えている場合。
銀行に残ることを検討すべき人の特徴
一方で、以下のような人は、銀行に残ることでキャリアを築ける可能性があります。
金融のプロフェッショナルとして成長したいという明確な目標がある場合。
給与や福利厚生、社会的信用など、安定した環境を最優先に考える場合。
ノルマをポジティブに捉え、達成感を得られる場合。
さまざまな地域や支店での経験を、キャリアの幅を広げる機会として前向きに受け止められる場合。
まとめ:あなたの人生はあなたのもの
銀行の仕事がすべて悪いわけではありません。
そこで得られる経験やスキルも確かにあります。
しかし、それがあなたの価値観や人生の目標と合っていないのであれば、立ち止まって考える価値は十分にあります。
正直なところ、辞めたことによるデメリットがあまり思いつかないくらいなので、個人的にはいい選択をしたと思っています。
あまり恨みとかはないんですけどね。笑
ストレス耐性が付いたり、金融知識が付いたりするので、新卒で入って社会勉強するには格好の「研修施設」ではないでしょうか?
色々な業界を見ることができるから、そこから羽ばたけばいいと思います。
そういう意味ではいい就職先なのかもしれませんね。
「辞める」という選択は、決して簡単なことではありません。
しかし、一歩踏み出せば、新しい道が必ず見つかります。
特に、家族との時間や自分自身の成長を大切にしたいと考えているなら、今が働き方を見直す絶好のタイミングかもしれません。
あなたの人生は、他の誰のものでもなく、あなたのものです。
他人の目や周囲の期待に縛られず、自分の価値観や大切にしたいものを軸に、これからの道を選んでください。
どんな選択であれ、納得のいく人生を歩んでほしいと心から願っています。
この記事が、少しでも背中を押すきっかけになれば嬉しいです。応援しています!
今日があなたにとって一番若い日です。実りある人生を送るために僕の記事が参考になれば幸いです。